足場の設置のときに「妻面(妻側)を」と言われ、どこのことを言っているのかわからず
戸惑った経験がある人もいるのではないでしょうか。
建設用語などもあるため、仕事中の会話のなかでどんな意味を持っているものなのか
認識しておかなくてはいけません。足場の妻面(妻側)について、わかりやすく説明していきます。
足場の妻面(妻側)とは
妻面(つまめん)と呼ばれることもあれば、妻側(つまがわ)と呼ばれることもあります。
そもそも妻には、そでやわきなどの、正面以外の側面のことを意味します。
マンションや戸建てなどの建物において、棟に直面している側を示しています。
建物の妻に向かって設けられた入り口のことを「妻入玄関」とも言います。
ちなみに集合住宅などで「妻側住戸」と呼ばれることがありますが
棟のなかでも一番端にある奥にある住戸のことを指します。
建築現場では妻…と続く言葉を、位置を示すものとして使うため
作業を行ううえで覚えておかなくてはいけません。
現場によっては「そんなことも知らないのか!」と言われてしまうことも。
棟に沿って平行の位置にあるものを平側というなどの違いもあります。
妻面であっても高さがあるときは、階段を取り付けることが必要になります。
妻面に足場を組み立てるときは、周囲との距離なども含め作業に
慣れている職人さんだと安心です。
妻面だからと安易に考える人はおすすめしません。
足場の妻面(妻側)の転落防止措置
足場において、適切な位置に適切な方法で防止措置ができていないと話になりません。
足場においては「構面」と「妻面」があります。
構面は交差筋交い及び高さが15cm以上であり、40cm以下もしくは、高さ15cm以上の
幅木や同等の機能を有するものを設ける必要があります。
妻面は同様ではなく、高さ85cm以上手摺及び中桟などを設けることが義務付けられています。
同等以上の機能を持つもので代用できる場合もありますが
高さなどの明確な基準があるからこそ、しっかりと認識しておく必要があります。
転落防止についてもこの高さにはきちんと理由がありますし
守って安全な作業を行うようにしましょう。
足場の妻面については労働安全衛生法によって、以前よりも厳しく決められるようになりました。
この変化に伴い、よくわからないと混乱している人もいると思います。
実際に現場に立っている人ならイメージできると思いますが、妻面以外の場所には
下桟などで対応し調整している人がほとんどだと思います。
そのため、妻面については対応するべきなのかわからないなんて声も少なくありません。
例えば枠組足場を組み立てたときに、職人さんのなかには妻面から
落ちることが想像できないと話す人もいます。でも足場には絶対なんてことはありませんし
高所で作業をしている以上、どの面にもリスクが存在します。
他の部位についているもので転落防止ができるかと言われればそんなことはありません。
もちろん妻側ならではの工夫も必要になることを認識しておきましょう。
妻面についても安易に大丈夫と考えずに、足場である以上なにか起こるかもと
考えて対策をしておくにこしたことはありません。
妻側専用のアイテムがあるわけではないにしても、工夫した対策は必要になります。
まとめ
足場の妻面について説明しました。そもそも構面と比較すると脇役的な存在なのもあり
つい安全対策などが後回しになってしまいがちです。
妻面は何もしなくても問題ないのではと油断することが事故に繋がります。
そもそも建物によっても妻面の場所が微妙に違いますし
他の面と比べて同じようにはいかない点もあります。
妻面の足場についても、ある程度知識や技術を持った職人さんだと安心でき、おまかせできますね。
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